恋する24時 2


 二人でワインを開けて

 作った料理の味を確認する。




「……ん! 美味しい、自分で作るとこんな旨いんだ?」




 まるで子供みたいに

 目を輝かせて、加藤部長は

 ハンバーグをまた頬張る。




「作ると、外食より安くて、自分好みに出来るからいいですよね?」



 なんだかんだ、夕飯が

  無料(ただ)なご馳走になって

 わたしは、ラッキーかも知れない。



 教えたとはいえ

 お礼は言った方がいいかしら?




「あの、加藤さん、……教えたとは言え、このまま夕飯をご馳走になってしまって、ありがとうございます、かえって申し訳ありませんでした」




 きょとんと、止まって

 わたしをまじまじと見つめる加藤部長。



 えっと、……変なことを

 言ってしまったのでしょうか?



 10歳は年上の男性なのに

 そんな風に見えなくて困惑してしまう。




「月森さんは、本当にいい人ですね」