「……あ~、だって、……由似ちゃんが、面白過ぎて……、オレ、涙出て来ちゃったよ……」
ど、どの辺が面白いのか教えて欲しい。
「全然伝わってなくて……、本当に笑える」
ドキッ
この声のトーンは、ヤバいヤツ……。
「あっ、あのっ、……先輩?」
ごめんなさいと言う言葉を
かろうじてのみ込んだ、けど……。
「由似ちゃん……」
「は、はひ?」
もう、高くて美味しいごはん
ドコロではなくなりました。
「好きでもない子に、オレが全部あげるとか言うと思う?」
!?
確かに、客観的に言うと
先輩は、そう言う人だ。
自分の事となった途端に
見えなくなってしまう不思議。
「……思いま、せん」
「好きって言えなかったから仕方ないんだけど、結構考えたヤツだったからへこんだ」
「……言えなかった?」


