恋する24時 2


「とりあえず、俺は行くからな、こんな所で3人分も払ったら嫁に怒られちまう!」



「ランチコースでソレ? 大変ダネ~、ローン組むと……」




 ひらひらと、先輩が手を振って

『今日はありがとう先輩』と笑う。




「……オーバーしたら払っとけよ?」



「モチロン」



「前野主任、あのっ、ごちそうさまです」




 アタシもあわてて、立ち上がって頭を下げた。




「これから大変だけど、こっちもフォローするから頑張ろうな」




 前野主任は、こう言う所が

 すごく優しくて頼もしい。




「はい、ありがとうございます」




 主任を見送って少ししてから

 コースの料理が運ばれてきた。




「……スゴい、美味しそう」



「由似ちゃん不安にさせたお詫び①ね~」



 まだあるような言い方ですが

 もう充分です。



 オードブルを口に入れて

 あまりの美味しさに口が緩んでしまう。




「由似ちゃん、少しは安心出来た?」