恋する24時 2


 でも、暴かれてしまった

 胸が苦しくて……。




「……由似ちゃんが好きをくれたら、オレの全部をあげるよ?」



「……っ」




 こんなこと言われて

 グラつかない訳ないでしょう?




「……」




 逃げられるものなら

 逃げだしてしましたい。




「由似ちゃん……」




 やさしく響く、先輩の声。




「……おいで?」



「……っ」




 顔を上げて見た

 可児先輩の顔は

 今まで見たことないくらい優しくて



 アタシは、とても泣きたい気持ちになった。



 差し伸べられた両手に

 自分の震える手をのせる。



 引き寄せられて、先輩の前に立つと

 アタシを見上げる先輩の顔が近い。



 目の前に、幸せそうに笑う

 可児先輩の顔。




「由似ちゃん、オレの事好き?」



「〇▼∞■〒◎△●×~」




 アタシは、先輩の笑顔に観念して

 頷いた。




「……はい」