教室に着いた頃、泣き止んだ私を見て紗代子はホッとした顔をしている。
私はすっかり君のファンだよ、美人は得でいいねえ私なんて泣き腫らしたせいで顔がボロボロになってるよ。
私が考えていることなど知るわけもない彼女はドアを開け教室へさっさと入っていく。
ああ絶対思うよみんな、こんな美人の後にブス入ってきたよって。
どうしよういじめられたらその時は私にはこんな可愛い友達がいるんだからねって見栄を張ろう。
そうしよう、2人ならわたしの元を離れていかない、はず。え、離れないよね?
2人は強い絆で結ばれてるけどあれ私は?
どうしよう不安になってきた。
紗代子が私のために開けたままにしてくれていたが、ガラガラと教室のドアを閉める。
無理無理無理やっぱり入れないよ、ごめんなさい帰らせてください。

