星屑が消えた日




「新入生は速やかに教室に戻り、HR担任の先生を待ってください」


「マリア大丈夫?」


足を屈め話しかけると、耳まで沸騰させた彼女は「え?えへへー」まともに会話が出来なくなっていた。

教室に行きたいけど置いていく訳にもいかないしおんぶするしかないだろう。

いそいそとおんぶする準備をしていると、ハスキーボイスの女の子に声をかけられた。


「あ、そのままにしておいてくれ私が連れていく」


この子ってさっきマリアが言ってた…


「紗代子ちゃん?」


「……ちゃん付けは恥ずかしいからやめてくれ、紗代子でいい」


耳を真っ赤にしながらマリアをおぶると、そう私に答えてくれた。


「私は飛鳥っていうの!よろしく紗代子」


「ああ。
しかし、マリアがすまなかったな。

そこまで腑抜けた状態になるとは私も予想していなくて」


「紗代子は仙石先輩目当てじゃなかったの?」


世間話をしながら教室へ向かっているのだが、紗代子について分かったのは身長が高くてかなりの力持ちということだ、あとかなり可愛い。