星屑が消えた日


「あ、そうだ一番前に座ってる女の子いるじゃん、黒髪ロングの子。

あの子はね私の幼馴染で紗代子(さよこ)って言うの、いっつも私のこと心配してくれてねあの子もすっごくかわいいんだよ」



前屈みになってこの列の先頭を見れば、この学校では珍しく真面目そうな感じな子だった。

オン眉の髪型が可愛くて、すこし表情は固めだけど笑ったらすごくかわいいんだろうなあなんて思う。



「私と紗代子と飛鳥の隣の人ね同中なの」


空席になっている隣の席を見れば、そのもう一個奥に座っていた男の子と目があった。



「えっと、橘 飛鳥ですよろしくね」


「…ご親切にどうも。

昌倉 雅(まさくら みやび)です」



眼鏡をかけ、無表情を貫いたの昌倉くんは自己紹介が終わるとすぐに前に向き直ってしまう。


そこまで私とは関わりたくないんだろう、彼は真っ黒な黒髪が綺麗だから。


視線を落として、自分の髪を見る。



私も黒髪だが、メッシュが入っていて真面目そうな髪型には見えなかった。


「なにさ、感じ悪いなあ」



隣のマリアも金髪だし、彼の中で関わりたくない方がいい対象とみられたのだろう。


マリアの言葉に苦笑いをして私も前に向き直った。