やっぱり嫌いだ。
心の中で呟きながら先生の話を右から左へ
聞き流す。
どうやら明日からマラソン大会に向けた
持久走が始まるらしい。
体育自体が嫌いだが、持久走はもっと嫌いだ。
あんなに長い距離を走って何になるのか陸上部の
長距離組に聞きたい。
しんどくないの?
途中でしんどいから歩こう。とか思わないの?
と。聞きたい。
丁度隣が陸上部の山岸まなみちゃんだ。
まなみちゃんは学年女子の中で1位2位を争う位の
実力だ。
目がぱっちりしていてくっきり二重で肌の治安もいい。
明るく誰とでも接する事ができる性格だからか男女両方に人気がある。
1年の時は
"なんでも出来る完璧人間"
と思っていたけど、どうやらそうではないようだ。
まなみちゃんは勉強ができない。
水準にものらないのだ。
今年初めて同じクラスになって思った。
天は二物を与えず
ということわざはこういう時に使うのか、と。
世の中に完璧な人間はいないという事だ。
というより、神様がそうなるように振り分けたらしい。みんな平等になるように。
さすが神様だ。
ブスで勉強以外なんの取り柄もない私を分かってくれてる。
早速私はまなみちゃんに聞いた。
「長距離ってしんどくないの?」
「しんどいっちゃしんどいよ。」
「え?しんどいの?」
私は陸上部の長距離組は全員胸にぽっかり穴が空いていて空洞になっているものだと思っていた。
けどどうやら違うようだ。
「しんどいのを乗り越えるのが楽しいんだよ」
まなみちゃんは馬鹿みたいな質問をする私に優しく教えてくれた。
「走ることが好きだからかな...。しんどくても前の子を抜かしたり、タイムが上がったりした時はとても良い風をあびたような気分になったんだ。
走ってたらしんどくなる時ってあるじゃん?デスゾーンって言うんだけどそれを乗り越えた時の達成感がすごい。あと、嫌いだったらやってないかも。」
まなみちゃんはそう言い恥ずかしそうにクスリと笑った。
確かに、私も嫌いなことなんて続けるわけがない。まずやろうとしない。まなみちゃんは本当に長距離を走り抜くのが好きなんだなぁと思った。
さっきまで長距離のことをディスっていた自分を殴りたくなる。
心の中で呟きながら先生の話を右から左へ
聞き流す。
どうやら明日からマラソン大会に向けた
持久走が始まるらしい。
体育自体が嫌いだが、持久走はもっと嫌いだ。
あんなに長い距離を走って何になるのか陸上部の
長距離組に聞きたい。
しんどくないの?
途中でしんどいから歩こう。とか思わないの?
と。聞きたい。
丁度隣が陸上部の山岸まなみちゃんだ。
まなみちゃんは学年女子の中で1位2位を争う位の
実力だ。
目がぱっちりしていてくっきり二重で肌の治安もいい。
明るく誰とでも接する事ができる性格だからか男女両方に人気がある。
1年の時は
"なんでも出来る完璧人間"
と思っていたけど、どうやらそうではないようだ。
まなみちゃんは勉強ができない。
水準にものらないのだ。
今年初めて同じクラスになって思った。
天は二物を与えず
ということわざはこういう時に使うのか、と。
世の中に完璧な人間はいないという事だ。
というより、神様がそうなるように振り分けたらしい。みんな平等になるように。
さすが神様だ。
ブスで勉強以外なんの取り柄もない私を分かってくれてる。
早速私はまなみちゃんに聞いた。
「長距離ってしんどくないの?」
「しんどいっちゃしんどいよ。」
「え?しんどいの?」
私は陸上部の長距離組は全員胸にぽっかり穴が空いていて空洞になっているものだと思っていた。
けどどうやら違うようだ。
「しんどいのを乗り越えるのが楽しいんだよ」
まなみちゃんは馬鹿みたいな質問をする私に優しく教えてくれた。
「走ることが好きだからかな...。しんどくても前の子を抜かしたり、タイムが上がったりした時はとても良い風をあびたような気分になったんだ。
走ってたらしんどくなる時ってあるじゃん?デスゾーンって言うんだけどそれを乗り越えた時の達成感がすごい。あと、嫌いだったらやってないかも。」
まなみちゃんはそう言い恥ずかしそうにクスリと笑った。
確かに、私も嫌いなことなんて続けるわけがない。まずやろうとしない。まなみちゃんは本当に長距離を走り抜くのが好きなんだなぁと思った。
さっきまで長距離のことをディスっていた自分を殴りたくなる。


