……何だ?

この妙な空気……。


隣には瑠衣。

目の前には両親が腰をおろし、話し合いでもする雰囲気が出来上がる。

親父は黙ってテレビの電源を落とした。


「……何? 話って」


こっちから話題を振ると、親父と母親はまた顔を見合わせた。


「ねぇ、早くー!」


横にいる瑠衣が、急かすように足をバタつかせる。


「わかった! わかったから静かにしなさい」


そう言った親父の目が、瑠衣から俺に移された。


「実はな……今、大学の時の友達から電話があって……」


……あって? で?


「うちで面倒みることになったんだ……その、娘さんを……」


……は?