「え……」


うっすら笑みを浮かべた端整な顔は、私の全身をぞわっと震え上がらせた。

綺麗な顔にイタズラな表情を乗せ、小首を傾げる理玖くん。

その仕草は罪なほどにセクシー……。

のぼせて鼻血を噴き出しそうだと、一瞬自分が心配になった。

男の子に色気を感じるなんて、今まで考えてみることも思うこともなかった。


「学校……楽しみなんて思うならさ……」

「ぇ、あ……」

「……この髪型はないんじゃない?」


そう言った理玖くんの指が私の髪に触れる。


「あっ……」


三つ編みを結ぶゴムをスルッとほどかれた。