「でも、とにかく偶然ね! ビックリしちゃったわよ! あ、桃香ちゃん、この子がさっき話してたうちの理玖」


気を取り直し、おばさんが理玖くんを改めて紹介してくれる。

「理玖、彼女が話してた加山桃香ちゃん」

と、私のことも紹介してくれた。


「学校も一緒だから色々教えてあげてね?」


おばさんにそう言われた陸くんは「あぁ」とだけ返事。


「よろしく」

とまた微笑み、向こうに見える階段をのぼっていった。


こんな偶然……

すごすぎるよ……。


もう二度と会うことなんてないと思ってた。

それなのにまたこうやって再会できた。

夢なんじゃないかと思うぐらい、私は今のこの状況が信じられなかった。