そう言った理玖くんが爽やかすぎて、話の重大さが一瞬よくわからなかった。 でも、訳もわからずじわりと目に涙が浮かぶ。 『その気にさせちゃったなら、先に謝っとくよ』 『ごめんな? 変な期待させちゃって』 数秒前に言われた言葉が頭の中をぐるぐると旋回する。 わかってたこと……。 全部、全部……わかってたこと……。 理玖くんのことを私が好きだなんて、おこがましい。 でも……こんな……。