「っ⁈」


なっ……なにっ⁈


真剣顔で、ギュッと手を握ってくる純太くん。

驚いて固まりかけると、純太くんはバッと手を離し、いきなり目の前で頭を下げた。


「桃ちゃん! 俺と……付き合ってください!」


え……えぇっ⁈


一体何の話が始まったのか……。

純太くんの言葉に、頭が全く働かなくなる。


い、今……なん、て……?


「ダメ……かな?」

「え……あの、あの、私……」


頭を上げ、真っ直ぐな目をして顔を見つめてくる純太くん。


どうしよう⁈

これって……純太くんに告白されてるってことだよね⁈


「すぐに返事ちょうだいとは言わないから……今まで通り、友達って感じでとりあえず全然いいし」

「え……でも……」

「それで考えてもらえたらいいなって。だから、そんな困った顔しないでよ」


私の強張る顔を見てか、純太くんはいつの間にかいつものニコニコ顔になっていた。


「ね?」


和やかな感じで話が締めくくられる。

人生初めての男の子からの告白は、私の頭をいつまでも混乱させていた。