「こころは……何とか他のメンツで誤魔化せても、本城くんのは誤魔化しきかないでしょ」

「えぇー、じゃあどうする⁈」


驚いて黙る私のそばで、みんなが慌てふためいて大騒ぎ。

舞台袖が次第に騒然となってくる。


「とにかく誰か代役とか⁈ それしかなくない⁈」

「おっ、俺やれるけど!」


代役。

誰かがその言葉を出すと、それに口を出してきたのは端っこに立っていた例の梶田くん。

おどおどとしながらも手をピンと挙げ、自信満々に立候補してきた。


う、うそぉ……。

嘘でしょ⁈


「えぇ⁈ 梶田、あんた本気?」

「やっぱやりたいのかよ!」


突如立候補した梶田くんにみんなの騒ぎが広がる。


「いいんじゃない?」