「ハァ……」


そんなこんなな柏木さんの勘違いで、クラスの出し物の大役を任されて……

勉強に身が入らなかったのは、少なからず原因の一つ……。

こんな予定、私の中で予測としても有り得なかった。


こんなことしに、東京の学校に転校してきたんじゃない。

志望校に進学するため。

もっと勉強して、現役合格するため。

そのために、私は宮城からはるばる東京の学校へ編入することを決めた。

全ては、進路のために……。


それなのに……今の私は勉強に身が入ってない……。


劇のこともある。


でも……。

東京に来て、理玖くんに出逢って……。


「落ち込んじゃったんだ、点数イマイチで」

「ふぁっ⁈」