「何でそうなんだよ?」

「なっ、それはっ、だから! お前が言うと冗談に聞こえねーんだよ!」


何て失礼な……。


「あの純情な桃ちゃんを朝帰りさせたなんて! お前っ」

「何だよ⁈ おいっ、放せ」

「そりゃお前は男前だよ、それは認めてるよ! でもなっ、でも!」


あ゙ー……うぜー……。

やりすぎたな……。


「わかった、わかったから、とにかく放せって」

「この猛獣! 桃ちゃんが許しても俺が許さねぇ!」


どこまでも面倒くさい純太の騒ぎ。

こうなったら今までの経験上収まりがきかない。

まとわりつく純太にげっそりきていたそんな時、「理玖?」と、どこからともなく女の声が俺を呼んだ。