「友達としては最高にいい奴だけど……何て言うかな、完璧すぎて?って言うかな……」
あぁ、なるほど……。
「可愛げがないっていうかさ、落ち度がないじゃん? あたし、ちょっとヘタレっぽい男の方が好きなんだよね」
こころちゃんはそう言うと、「あたし世話好きだからさ」なんて言って笑った。
そっかぁ……。
確かに、こころちゃんが言うように理玖くんは完璧。
落ち度がない。
私から見たらこころちゃんも完璧な女の子なのに、そんなこころちゃんがそう言うなんて……。
至らなすぎる私が理玖くんを密かに好きだなんて、それこそおこがましすぎること。
やっぱり……世界が違うよね……。
私が理玖くんを想ってるのなんて、一般人が芸能人に憧れてるようなレベルっていうか……。
「ってかさぁ、桃香……」