どうして⁈

何で、ワンピースに……。

ちゃんと大丈夫なように応急処置もしたのに!


それより、ど、どうしよう……。

どうすれば……⁈


あからさまにおかしな行動を取っておいて、何でもありませんなんて顔できっこない。

しかも、このお尻に気付かれないまま帰れる自信なんて余計にない。

人生最大のピンチ到来。


こんな人前で、しかも、好きな人……

好きな理玖くんと一緒にいるのに……。


大ピンチを脱出する手段も思い浮かばない中、理玖くんがスタスタとこっちに向かって歩いてくる。

カチコチに固まったまま、背後を隠すのに必死。

身動き一つ取れない。


「……桃香?」


もう……泣きそう……。


「来ないで!!」