7時52分。

いつものように高校生で溢れかえる電車は乗っているだけで気分が悪い。

それにばっちりメイクを済ませているせいか目線が気になる。

そう、陽菜が住んでいる田舎では高校生でも化粧をしないのがあたりまえ。

「私、そんなに浮いてるかな?」

親友で幼馴染の優華に聞いても無視。

いつものことかとイヤホンを耳に当てる。