次の日、僕は始業式に行く。
こんな状態で学校に行っていいのかと言われたが、押し切って外に出た。
今日は、あの廃墟に行こうと思った。
だけど、僕の足は廃墟に向かわず、そのまま学校へと進む。
栞が僕のところへ来なかったのは、僕に会いたくないからなんじゃないかと不安になって行けなかったのだ。
どんな理由があって来ないのかはわからないけれど、無理に会うのもなんだと思っていた。
内心、彼女に会いたい。
ただ1目だけでいい。
僕が元気になったところを見てもらいたい。
そして、2人で学校を休んでずっと遠いところに行きたい。
そう考えているうちに、数日前忍び込んだ時ぶりの校舎が見えてきた。
それと同時に、栞と落書きをしたことを思い出す。
栞が人が変わったように怒っていた。
彼女をいじめていた奴らに会うと思うと、胸が苦しくなる。
でも、向き合うんだ。
栞そう、言われたから。
