死にたい君に夏の春を



次の日。


僕はゲームをしていた。


みんなの話を合わせるために買った、中学生男子の中で流行しているビーストハンター。


ただ動物の狩るだけのゲームが何故面白いと思うのか、僕には理解できない。


しかしやることも無いから、淡々とレベルを上げる作業ばかりやっている。


ピロン


急に、ほとんど使わないはずのスマホにメールの通知がきた。


『今日遊ばね?』


織部からだ。


普段全くメールはしないのに、いきなりどうしたのだろう。


『用事あるわ』


とだけ打って、再びゲームをし始めた。


『嘘つけ、ビーハンやってんだろ』


バレた。


フレンドになっているから、いつ相手がログインしているかなんてすぐ分かる。


あいつとフレンドになったことを今更後悔した。