目を閉じて…、再び瞼を開けたのと同時に、



パアァァン、

と、耳をつんざく音が空から降ってくる

その数秒後に、闇夜にパッと大輪の華を描いたのだ、



――――――…花火、だ

不意に思い出すのは『上、見とけよ。綺麗だから』

あの時の、徭の台詞



「ほんとだ、すげぇ綺麗」

思わず呟いたのは私だったのか、“俺”だったのか、

それを合図に、喧嘩が始まった。