【??side】

どろどろとした感触と、鼻につく鉄臭さ
ゆっくりと視線を落とせば…

見慣れた顔の女が俺の腕の中で…、

一筋の涙を流した。




「ごめんね…ごめん……リュウ、」

手足は異常な方向を向き、身体は赤黒く、

嗅ぎ馴れた臭いを纏う。

それがコイツの血がと理解出来たのは…








俺の腕の中で息を引き取った後だった