黒い革のベルトがついたシンプルなキーホルダーだった。

小さな品物だがデパートで買ったのなら、そこそこ値段がするものだろう。

その品物が何であれ、ほのかが俺のために選んでくれたのが嬉しかった。



ほのかは、俺の誕生日を覚えていてくれたのだろうか。

すっかり俺のことなど忘れていると思っていたが、こうしてほのかからプレゼントが送られてきた。



俺から彼女に連絡を取ってもいいということなのだろうか。

いや、プレゼントが届いたら直接礼を言うのが礼儀だ。

俺はスマホを手に取り、ほのかの番号を呼び出した。