「やっぱり覚えてないんだな・・・」


奏多の表情はどんどん暗くなって
声のトーンも落ちてった。


「覚えてないって・・・?」


「お前の父親は・・・
死んでるんだと思う・・・」


「死・・・んで・・・る?」


その言葉に、
私の頭の中は真っ白になった。


「お前の父親はとっくの昔に死んでるんだ・・・
きっと・・・」


同じことを言った奏多に対して、
私はやっと言葉を見つけた。