「・・・そういえば奏多?
そもそもなんで私をこの高校に入れようとしたの?」

私は帰り道で考えてたとこを思い出し、
奏多に直接聞いてみることにした。


「は?前も言ったろ、
お前にそばにいてほしいから・・・
というかお前のそばにいたから・・・かな?」


「なっ!何言ってんの!?
そうじゃなくて!・・・えっと、
そもそもなんで私のことを知ってたの?ってこと!」


「・・・・・・」


「・・・奏多?」


奏多は急に黙り込んでしまった。

「やっぱり覚えてないんだな・・・」


「・・・え?」


覚えてないって?


「だから、父親のことも・・・」


父親のこと・・・?


奏多は立ち止まると私のほうを振り返った。


「・・・中で話す」


気が付くとすぐ目の前には私の寮の玄関があった。