「・・・っ!」


奏多は振り向きざま、私の口にキスをした。


「嘘つきな口、ふさいでやった・・・」


奏多はいたずらっぽい顔で私を見つめた。


「な・・・な・・・!」


私の顔はおそらく真っ赤っかで、
頭の中は真っ白だった。


私がボーっとしていると次の瞬間、
どこからともなく拍手が聞こえてきた。


「素敵!素敵ねー!」


「お二人とも!お幸せに!」


「ひゅー!ひゅー!ですね!」


思い出した、ここは朝香女子高の校内で、
しかも周りには大勢の生徒たちが
集まっていたことを・・・。