「そのまま、あたしは父さんの言った通り、
この男子校に入ったってわけ・・・」


「そんなことが・・・」


「・・・ま!ここが寮生活だから、
親の目が届かず!見事にあたしは
こんな風になってしまいましたとさ!」


昔話の締めのようなセリフを言って
幸奈ちゃんを笑わせようとしてみたけれど、
意味がなかった。


「そんな顔しないでよ~!
あたしは大丈夫よ?
変な話しちゃってごめんなさいね?」


「・・・いえ」

幸奈ちゃんは、
少し悲しそうな表情で下を向いていた。