「幸奈って、
兄貴の中学までの知り合いにいないし、
言葉遣いが女っぽいから、まさか兄貴と同種のが
この学校にいるのかと思ってな?
・・・ってか名前まで女みたいにしてんのかよ?」

将司は苦笑いをしながら言った。


「同種って・・・、
幸奈ちゃんはれっきとした女の子よ!」


「はぁ!?まさかこの学校!?
男子校だぞ!?」


「色々事情があるのよ!
将司には関係ないわ!」


「・・・。
あっそ!じゃあ、
俺はもう帰るから!父さんには
「兄貴は帰らない」って言っとけばいいんだな!?」

納得いってない表情で将司は帰ろうと立ち上がった。