今夜、色のない君と。




まぁ……僕も最初に来たときはそう思ったけど…。



光世が言うとなんかムカつく。



「…ここって今本当に営業してんの?」


「してるに決まってるでしょ。ほら行くよ」



僕は先頭切って文聖堂の扉を開けた。


店内に入って、レジの方へと向かって歩く。



「うわっ。中はたしかに意外とオシャレ」


「ここに一人だけ秋野さんっていう店長いるから」


「一人だけ?!」


「秋野さーん。藤永です」



いつものように、レジ越しに業務部屋に向かって言った。



───ガチャ



「はいはい。いらっしゃい……ん?」