その絵に近づくにつれ、僕の胸の鼓動は速くなっていく。
ちょうど目の前まで来たとき、僕の胸の高鳴りは頂点に達していた。
この感じ。
得体の知れないまさにこの感情。
それは昨日、恋愛小説を読み終わったときに味わったものと全く同じだった。
その絵は、鉛筆で描かれていた。
そしてその中に描かれていた人物は女のコ。
顔からして僕とちょうど同じぐらいの歳だろうか。
あまり高くないヒールを履き、シンプルなワンピースを着て、猫っ毛のような髪は綺麗にとかしておろしている。
足を揃え、おへそ辺りで両手を組んでいるその体は斜めを向いてるけど、
顔だけはこちらを向いて、少し微笑んでいるようにも見える。

