―教室。
『おはよー！』
「おはよう。」
「おはよ。」
教室に入ると普段はなかなか全員そろわないクラスメイトがそろっていて驚いた。初めは出席番号順に座らないといけなくて、俺は窓側の1番前の席に座った。その後すぐに担任が入って来た。
「おぉ、今日は全員そろってるな。今年もこのクラスを担任する日向真斗だ。また1年よろしくな！」
昨年と担任も変わらず、とても楽な気分で新学年を始めることができた。
「まず、今年のクラスリーダーを決めるぞ。立候補か推薦で決めるから何かある人は手挙げろ。」
「はーーい！」
いきなり手を挙げたのは冬雅だった。
「俺、今年も愁翔がいいと思います！」
座っているクラスメイトも賛成を示すかのように拍手をした。
「みんなも賛成してるから今年も愁翔、クラスリーダーよろしく頼むな。」
「わかりました。」
「じゃあ、このクラスは朝日愁翔がクラスリーダーになったから、2年A組だな。それで普通クラスは何組にする？」
特別クラスは、クラスリーダーになった人のイニシャルが、クラスの組として扱われる。そして、普通クラスもクラスリーダーが指名して決まる。