―シーン_ 誰も手を挙げようとしない。私も推薦する人もいないし、推薦されることもないと安心していた。すると、
「はい!」
この沈黙を破って美夢が手を挙げていた。
「先生。私、愛那がHR委員に向いていると思います!」
「えっ?!」
私はいきなりのことで驚きが隠せなかった。
「愛那って、あっ桜咲のことか!みんなどう思う?」
先生の問いかけにクラスのみんなが拍手をしていて、私が驚いて固まっているうちに話が進んでいた。
「じゃあこのクラスのHR委員は桜咲にしてもらう。よろしくな?」
「あっ、わかりました。」
先生とクラスの子の視線に私は断れなかった。
「そう言えば、この学校って特別クラスってのがあって、そこに指名されたクラスは一緒に活動できるんだよな?うちのクラス指名されるかな...?」
そう、この学校は特別クラスが各学年に1クラスずつあって、そのクラスのリーダーに指名されたクラスは、学校行事などを一緒に行う。といっても、普通クラスは各学年7クラスもあるからなかなか当たらない。今年も当たらないだろうな...と思いながら窓の外の景色を見てると、放送が流れた。