18話「かっこ悪い所」




 「うぅー……。頭痛い。」
 

 明け方。
 千春は頭痛を感じて起床した。
 ふらふらとベットから出ると、自分が私服である事に気づく。


 「あー……また、やっちゃった。」


 四季組の飲み会で、立夏とお酒を沢山飲んだのは覚えている。自宅まで送ってくれたのは、たぶん出だろう。記憶が曖昧だけれど、昨日は秋文はいなかったのだ。考えられるのは彼しかいない。


 バックからスマホを取り出し、四季組の連絡ツールを開くと、秋文と出から連絡が入っていた。
 秋文からは、今日間に合わなくて申し訳なかったという謝罪のメッセージ。そして、出からは飲み会の事と、そして千春の鍵を秋文に渡した、と書いてあった。

 秋文が持っているという事は、昨日は秋文は四季組の飲み会にギリギリ間に合いそうだったのだろうか。それとも、わざわざ出が秋文に私に行ってくれたのか。

 どちらかわからないが、2人には迷惑をかけたのは確かだった。
 すぐに、同じツールを使って、メッセージを送った。昨日は楽しかった。そして、秋文にはまた今度みんなで飲もうと送り、そして、出には送ってくれ、鍵もありがとうと伝えた。

 それから、お風呂に入ろうとスマホをテーブルに置こうとすると、スマホが震えたら。メッセージかと思ったけれど、電話だとわかり慌ててスマホを取った。
 相手は、秋文だった。