12月の春、白い桜が降る。

『山本さんにOKされた!!』

…僕は素直に嬉しかった。

確かに、中学の頃は僕も山本さんのことが好きだった。

しかし、今では恋心は完全にひなたに持ってかれているし、

なによりいつも僕の相談を受けてくれて、適切なアドバイスをくれて、

ずっと傍でアホみたいに笑ってくれていた康平が幸せになれたことが、自分の事のように嬉しく思えた。

康平も、山本さんにすごく惚れていたから、きっとものすごく嬉しいはずだ。

山本さんも、康平からすごく愛されて幸せなはずだ。

僕もそんな二人の姿を思い浮かべて、少しだけ笑みがこぼれる。