彼女はきっと、僕のこんな姿をみたら幻滅するだろう。

それともひなたの事だから学校行きなさいと怒るのかもしれない。

そういえば、ひなたが去年うちの文化祭に来た時、僕の友達もみんな綺麗だとか可愛いとか散々喚き散らしていた。

その時僕は、彼女は自分のだと心の中で苛立ちを感じながら、
そんなこと口に出せるはずもなくいた。彼女はそんな僕のアホな姿を見て察したのか、

「素敵な彼氏の、素敵な彼女でしょ」

といってその場を宥めていた。

中三の修学旅行では、中二で僕が彼女への恋を自覚して以来気まづくなってたから、

せっかく自由時間にすれ違っても写真を撮るどころか、話しかけることすら出来なかった。

昔っから僕は臆病者で、反対に彼女は強かった。

でも、人の失恋のために自分も心から泣ける、本当に素敵な人だ。

あと、中一の頃の体育祭では、彼女は借り物競争で人気者だからか、“友達”というお題を見てたくさんの人を連れて走っていた。

確か、結局順位は最下位だった。


それから一度、あの公園でばったりあったことがあった。

彼女はあの公園で一人、夜景を眺めていた。

僕は気まづくなっていたのもあって、話しかけずにただそんな彼女を見つめていた。


あの時の彼女は、僕に気づいていたのだろうか。