私たちが今歩いている山は一声山、という山だ。
大きく有名なー…というような訳でもなく、
比較的小さく、名前だって私もようも聞いたことがなかった。
でも紅葉の景色は絶品だった。
山の中が真っ赤なもみじで埋め尽くされ、床にも敷かれ絨毯のようだった。
紅葉を眺めていたら、何故かふと、桜のことを思い出した。
高一の春、初めて私に直接好きだと伝えてくれた日。
私の病気を告白したことで、ようは美しく舞う桜の中で、美しく泣いていた。
私はあの日のことを一生忘れないだろう。
「私さ、桜好きなんだよね」
ようは私のその言葉を聞いて、僕も桜好きだな、と返した。
事故から私の記憶が消えたようは、きっとあの日のことも覚えてない。
仕方の無いことなのだけれど、私の桜が好きな理由には、ちゃんと、大切な理由があるんだよ。
大きく有名なー…というような訳でもなく、
比較的小さく、名前だって私もようも聞いたことがなかった。
でも紅葉の景色は絶品だった。
山の中が真っ赤なもみじで埋め尽くされ、床にも敷かれ絨毯のようだった。
紅葉を眺めていたら、何故かふと、桜のことを思い出した。
高一の春、初めて私に直接好きだと伝えてくれた日。
私の病気を告白したことで、ようは美しく舞う桜の中で、美しく泣いていた。
私はあの日のことを一生忘れないだろう。
「私さ、桜好きなんだよね」
ようは私のその言葉を聞いて、僕も桜好きだな、と返した。
事故から私の記憶が消えたようは、きっとあの日のことも覚えてない。
仕方の無いことなのだけれど、私の桜が好きな理由には、ちゃんと、大切な理由があるんだよ。

