その次の日の夜、私達は事前の作戦を実行し、
一人で帰るふりをして後ろからようと私服警察にそっと着いてきてもらった。

今日もバイトは夜九時過ぎまで行い、帰る頃には九時半になってしまった。

カフェの扉を開け、十分ぐらい歩くと、後ろから足音がする。

ようや私服警察じゃないのがすぐに分かった。

いつものあと、恐怖に溢れる気配が後ろから漂う。

暗い道をあえて通り、少し歩くと後ろからついに腕を掴まれた。

「ひなたちゃん。」

ストーカーの人は帽子を深く被り、マスクをつけているが背が高い為、ここからでも目元がよく見える。

心臓はバクバクし鳴り止まないが、この目元には見覚えがあった。

私はこの人を知っている。この人は…。