タクシーは、私たちの住むマンションに到着。

スヤスヤ眠る私を抱き抱えると、部屋に向かう。

ドアの鍵を開け、中に入った仁は、ご丁寧にも私の服を脱がし、ベッドに寝かせた。

「ありが、と、友美」
「酔っぱらったお前が悪いんだからな」

私の上に乗った仁。

「三神ばっかりに良い顔しやがって。気に入らねぇ」
「…ん…」

気持ちよい温かさに、私は朝まで熟睡できた。

…。

「…ん…あたま、痛」

完全な二日酔いだ。

私は頭を押さえながら起き上がる。どうやって家に帰ってきたんだろ?

…ん?

…んー?

…んーーー?!!!!

寒いと思ったら、下着姿。

てか、ここどこ?!

見たことない部屋だ。

「わっ!?」
「色気のねぇ声」

「ぎ、きゃあぁぁぁぁぁ!」
ベッドに連れ込まれ、顔が合う。

うそ、うそ、うそ、誰かうそだと言ってーーー!!!

「よく寝たな、酔っぱらい」
「な、なな、なんで、じ仁がここに」

「ここ、俺んちだし?」

ってか、裸なんですけど?!

「いた、イタシテシマッタノ?」

恐る恐る問いかける。キスもまだなのに。

うわーーん!!!

何も覚えてない!!!

半泣きの私に、不適な笑みを浮かべた仁。

「さぁ?」
「さぁ?さぁ?ってなによー!!」

ポカポカと仁を叩くが、その手を止められる。

「酔っぱらったお前が悪い」
「~~~~っ!」