大勢に人に注目されながら、モデルのように歩く廊下。 勝手に開く教室のドア。 完璧にセットされている紅茶セット。 ……こんなのにはもうとっくの前に慣れた。 この高校生活の三年間のうち、もう二年もこんな生活を過ごしている。 ……本当、何してるんだろうな。 私も、この目の前で紅茶をせっせと入れている人たちも。 ばっかみたい。 __私はみんなに気付かれないよう、小さくため息をついて、上品なしぐさで窓に目を向けた。