園長先生の登場から三時間

ようやくこのお家に静けさが訪れた。

クリスマスのイブイブ………

12月23日から3日間のパーティー。

その次の日は、婚約パーティー。

そのままウチに、尋ちゃん達とお泊まりして………

次の日は、お父さん達に結婚報告。

今まで園長先生が来てて………

ホントに目まぐるしい日々だったぁ~

考えたい事………

考えないといけない事もいっぱいあるけど………

ちょっと休憩かなぁ?

疲れすぎて頭が回らない。



「御苦労様。」

膝枕で頭を撫でてくれる先生。

あぁ~幸せ。

…………うん、幸せだ。

色々あって………悩みもいっぱい出来たけど……

これからはずっと…………先生と一緒。

それだけで、幸せ。

「唯ちゃん………後悔してない?」

「何に?」

「俺に出逢った事に………。」

「今ね、幸せだなぁって………噛みしめてた所だよ。
これからの人生は……
ずっと先生と一緒なんだなぁって。」

「そんな可愛いこと言ってると、襲っちゃうよ!」

寝息の聞こえ始めた唯に、そっと自分の上着をかけながら呟いた先生。

一年以上の婚約期間………

やっぱり手が出せないかぁ…………

蛇の生殺し状態の延長に覚悟しながら…………

ようやく自分の手の中にきた幸せを噛みしめていた。