「まぁ、これくらい呑気な奥さんの方が
幼稚園経営は上手くいくよ!
女の先生達がほとんどだから、上から注意するともめるからね。
唯ちゃんが副園長先生なら、安心だよ。」

えっ??

副園長先生??

またまた新しい単語に戸惑っていたら

「まぁ、当分は俺が園長で悠人が副園長だけどね。
結婚が決まるまでは!!って、役職から逃げて大変だった分
春からはこき使っちゃお!
因みに、唯ちゃんにも新しい仕事が増えるから覚悟しといてね!
ヨシッ!!
言いたい事も言ったし、帰ろうかなぁ
あっ!悠人君、来年の末までは……唯ちゃんは婚約者のままだからね!
手を出さないでね。
今、赤ちゃんが出来たら計画がパァーになっちゃうから。」

婚約者のまま??

後一年??

赤ちゃんって……?

爆弾発言を残して、帰って行く園長先生。

「唯ちゃん、春までは悠人の事情は内緒だからね。
バレないように頑張ってね。
あっ!それから、二人の婚約は今朝一斉メールで保護者に流しといたから
堂々と出歩いて大丈夫だよ。
楽しいお正月を迎えてね!!」

「はぁっ?!」

先生の怒りを無視して、とっとと退散しちゃった。

「ああぁ!!
鍵を返せ!!」