「先生、大丈夫だからね!!
航君は、先生の右腕として育てて。
結婚して直ぐ旦那さんが無職なんて、海晴ちゃんが可哀想過ぎるから。
クビになんて、本気で望んでないから。」

必死に訴えると

「えっ!?」と起き上がって来た。

あれっ???違った?

「航君をクビにしなかったから…………謝ったのかと思って………。」

唯の言葉に「プッ。」って吹き出し

「唯ちゃんが奥さんで良かった。」って笑ってくれた。

よく分からないけど、笑顔になった。

唯と向き合って座り

「俺が…………年の差や色々な事を悩んでる間
唯ちゃんはずっと苦しんでいたのに。
航も洋ちゃんも…………和くんも。
彼女のことを考えて、サッと結論出して…………。
気づいたら、みんな俺達よりも先に彼女を幸せにできて
自分が情けないって……いじけた。」

航君のクビは、関係なかったんだ。

先生…………そんな事を考えてくれてたんだ。

時間なんて、関係ないのに。

むしろ、唯の事を考えてゆっくりしてくれたのにね。