あなたの名前は忘れたけれど。

「どうしよっかぁ〜??任せるよ〜!」

「…2人で映画見ようぜ」

「いいねぇー!どーせ洋画でしょ!」

「あたりめーだボケ」


そんなおきまりの会話。


向かう先は、暗い街に不似合いな明るいホテル。


細めの、他人からの目隠しの施された脇道を通りホテルの受付に入る。

並んだ部屋をちらりと見てポチッと適当にボタンを押しエレベーターに乗った。


隣に立つ彼女。


手は繋がない。


おきまりの、エレベーターの中でもキスはしない。


カメラどこについとるかわからんし。