あなたの名前は忘れたけれど。

いつもの事。

いつもの日常。


彼の仕事が終わって、彼から連絡を貰って、私は暇になる。


何かをしようとしていた事も後回しにして、彼に会うための準備をする。


少し可愛く見えるように、少しでも、少しだけ。


そんな精一杯も、いとも簡単に部屋に上がってくる彼は崩してゆくのだけれど。


それでもいいと思ったの。


それを望んでいるのは私なのかもしれない。


少しでも、少しだけでも、側に居たいと願うの。


好きになってしまった相手に、相手が居ただけ。

ほんの少しタイミングが悪かっただけ。