「……なんだそりゃ……?」
話の間に煽烙は『未完成の賢者の石』の元にたどり着いていたが、いっこうに手を付けようとはしなかった。
「言ったでしょ、我々人間が誕生する、遥か昔の話です。お話はもう少し続きますよ」
「?」
「魔力は生み出した子を支配するため、自らを子の中に紛れ込ませた。自らを“王”と称して……。ここまででとりあえず終わりですね」
「それって……<原初の書>……?」
嬉しそうな表情の煽烙を注意深く見ながら、藍奈は呟いた。その質問に、煽烙はさらに嬉しそうな顔をとった。
「そう、さすがはウェールズ魔法学院を飛び級で卒業したお嬢様です。よく知ってらっしゃる。確かに、これは現代に残る数少ない禁術書の中の一つ、<原初の書>の冒頭から抜粋した話です。これ以上はさすがの私でも発狂してしまうので見ることはできません」
少し、残念そうな顔を見せて、すぐに表情を戻した。
「さて、ここで問題です。僕がこの『未完成の賢者の石』を使ってやろうとしていることはなんでしょう」
話の間に煽烙は『未完成の賢者の石』の元にたどり着いていたが、いっこうに手を付けようとはしなかった。
「言ったでしょ、我々人間が誕生する、遥か昔の話です。お話はもう少し続きますよ」
「?」
「魔力は生み出した子を支配するため、自らを子の中に紛れ込ませた。自らを“王”と称して……。ここまででとりあえず終わりですね」
「それって……<原初の書>……?」
嬉しそうな表情の煽烙を注意深く見ながら、藍奈は呟いた。その質問に、煽烙はさらに嬉しそうな顔をとった。
「そう、さすがはウェールズ魔法学院を飛び級で卒業したお嬢様です。よく知ってらっしゃる。確かに、これは現代に残る数少ない禁術書の中の一つ、<原初の書>の冒頭から抜粋した話です。これ以上はさすがの私でも発狂してしまうので見ることはできません」
少し、残念そうな顔を見せて、すぐに表情を戻した。
「さて、ここで問題です。僕がこの『未完成の賢者の石』を使ってやろうとしていることはなんでしょう」

