先頭に立つ煽烙は、五階に着くなり真正面の扉を開く。
部屋の中は観葉植物が真ん中にあり、部屋の隅にゴミ箱がある以外何もなく、それでも煽烙はそのゴミ箱に向かうと、中を漁り始めた。
一体何をやっているのか、としばらくその様子を眺めていると、煽烙は後ろにUSBプラグのような突起物のついた電卓のようなものを取り出し、ゴミ箱の裏に隠されたUSBハブのような穴にそれを取り付ける。
「え~と、暗証番号は、に……」
「まさか暗証番号を口に出して言わないよな……」
カーキーが低く呟くと、煽烙は黙り込んでしまった。どうやら図星らしい。
しばらく黙り込んだ後、煽烙は高々に笑って頭をかいた。
「あっはっは、ま、まままっさか~。大人な先生がそんな小学生みたいなドジ踏むと思いますか~?」
あくまで高々と笑い続ける煽烙を一瞥して、先生、アンタそれ墓穴広げてるよ……、と寂しく思う麟紅。カーキーはカーキーで「そうっすよね~」と無理やり合わせている。
その後煽烙は深いため息をつき(懺悔(ざんげ)の一種か?)、無言で(しかし口は動いている。おそらく暗証番号は2697)電卓のキーボードを叩いた。
すると、
「うきゃぁ!」
うきゃぁ? ……茜の悲鳴だった。突然目の前の壁が開き、そこには通路があった。
通路を進むと一番奥にまさしくエレベーターの入り口のような扉があった。煽烙は先ほどと同じように、横に備え付けられた暗証番号を打ち込むキーボードに番号を叩く(番号はおそらく1か2と、488)。叩くとすぐさま無機質なピーッという音が鳴り、扉が開いた。奥はエレベーターになっている。
「皆さん、今から地下に行きますよ」
煽烙は後ろを振り向き、小さく微笑した。
部屋の中は観葉植物が真ん中にあり、部屋の隅にゴミ箱がある以外何もなく、それでも煽烙はそのゴミ箱に向かうと、中を漁り始めた。
一体何をやっているのか、としばらくその様子を眺めていると、煽烙は後ろにUSBプラグのような突起物のついた電卓のようなものを取り出し、ゴミ箱の裏に隠されたUSBハブのような穴にそれを取り付ける。
「え~と、暗証番号は、に……」
「まさか暗証番号を口に出して言わないよな……」
カーキーが低く呟くと、煽烙は黙り込んでしまった。どうやら図星らしい。
しばらく黙り込んだ後、煽烙は高々に笑って頭をかいた。
「あっはっは、ま、まままっさか~。大人な先生がそんな小学生みたいなドジ踏むと思いますか~?」
あくまで高々と笑い続ける煽烙を一瞥して、先生、アンタそれ墓穴広げてるよ……、と寂しく思う麟紅。カーキーはカーキーで「そうっすよね~」と無理やり合わせている。
その後煽烙は深いため息をつき(懺悔(ざんげ)の一種か?)、無言で(しかし口は動いている。おそらく暗証番号は2697)電卓のキーボードを叩いた。
すると、
「うきゃぁ!」
うきゃぁ? ……茜の悲鳴だった。突然目の前の壁が開き、そこには通路があった。
通路を進むと一番奥にまさしくエレベーターの入り口のような扉があった。煽烙は先ほどと同じように、横に備え付けられた暗証番号を打ち込むキーボードに番号を叩く(番号はおそらく1か2と、488)。叩くとすぐさま無機質なピーッという音が鳴り、扉が開いた。奥はエレベーターになっている。
「皆さん、今から地下に行きますよ」
煽烙は後ろを振り向き、小さく微笑した。

