「今度の日曜日? その日は無理だよ」
紫音が入れた紅茶をすすりながら、檸檬は素っ気なく答えた。
煽烙の依頼を聞かせてすぐの回答だった。
「その日は研究所に行かねばならんのだ」
「とゆーことであたし達兄妹はその仕事に参加できないのだ――!」
璃寛にあわせて「すいまっせ――ん」と頭を下げる檸檬は、紫音とは違ったネジのはずれ方をしている。思わず苦笑いがもれる。
依頼された日から一日経った事務所だが、常磐は今日も居残り補習をさせられていて不在。他のメンバーは一通りそろっている。
「あ、兄さん、わたしもその日は友達と遊ぶ約束しちゃったんですけど……」
「あぁ、いいよいいよ。どうせそんなたいした依頼じゃなさそうだし、友人関係は大事だからね」
と、答えを返したのはカーキー。
それでいいのなら別にいいのだが、当の紫音は申し訳なさそうに聞いてる割には聞き方がストレートすぎる気もする。そこが紫音のネジのはずれ方なんだな、とさらに苦笑いがもれた。
「わたしは行くからね」と聞いてもいないのに藍奈がツンツンした口調で言うのも余計におかしくなってくる。
その時、玄関のほうから補習を終えて帰ってきた常磐の下手な鼻歌が聞こえてきた。
紫音が入れた紅茶をすすりながら、檸檬は素っ気なく答えた。
煽烙の依頼を聞かせてすぐの回答だった。
「その日は研究所に行かねばならんのだ」
「とゆーことであたし達兄妹はその仕事に参加できないのだ――!」
璃寛にあわせて「すいまっせ――ん」と頭を下げる檸檬は、紫音とは違ったネジのはずれ方をしている。思わず苦笑いがもれる。
依頼された日から一日経った事務所だが、常磐は今日も居残り補習をさせられていて不在。他のメンバーは一通りそろっている。
「あ、兄さん、わたしもその日は友達と遊ぶ約束しちゃったんですけど……」
「あぁ、いいよいいよ。どうせそんなたいした依頼じゃなさそうだし、友人関係は大事だからね」
と、答えを返したのはカーキー。
それでいいのなら別にいいのだが、当の紫音は申し訳なさそうに聞いてる割には聞き方がストレートすぎる気もする。そこが紫音のネジのはずれ方なんだな、とさらに苦笑いがもれた。
「わたしは行くからね」と聞いてもいないのに藍奈がツンツンした口調で言うのも余計におかしくなってくる。
その時、玄関のほうから補習を終えて帰ってきた常磐の下手な鼻歌が聞こえてきた。

