魔法使いといえば、一体どんなものを思いつくだろうか。
ファンタジー小説やRPGに登場する、魔道書を片手に持った魔道士?
平安の時代に魑魅魍魎(ちみもうりょう)を祓(はら)った陰陽師?
この世界が誕生してから今日まで一瞬でも存在した魔法の数を数えようとしても、おそらく無理なことだろう。それぐらい、魔法というものは多く流儀が存在した。
魔法を区分するとき、まず初めに三つに分かれる。
イギリスやローマを中心にし、神を崇めること、礼拝をその基礎として誕生した魔術体系『西洋魔術』。
こちらは自然界に宿る『魔力』を操作し、自然界そのものを力とする魔術体系である。
代表的なものは、最もその歴史が浅く、様々な魔術から利便性のあるものを選りすぐって一つの魔術とした最もポピュラーな魔術、杖という媒体を使って魔力を簡易に操作する、いわゆる黒魔術。他には、ウィッチクラフトと呼ばれる、箒に乗って空を飛び、薬草を調合し魔法薬を作る、風と水の魔術、魔女術などがある。
一方それと相反し、中国、日本を中心として広く伝わった、魔を祓い清め、魔の力を借りる、退魔、呪詛を基盤とした魔術体系『東洋呪術』。
こちらは前記の通り魔物や呪いといった負の力を重要とする。その時用いるのは自然の力ではなく、人間の内に秘めたる『気(または気道)』(一部では『鬼(または鬼道)』と呼ばれる場合もある)である。
例えば巫女術や神道などではこれを祓いその反発力を利用し、例えば呪いや死霊術ではこれを利用する。
最後の一つがこのどちらにも属せず、どちらにもあるはずの『呪文(スペル)』の類がない魔術体系『第三魔法』。
例を挙げるなら錬金術。目的もなく自然と生まれた、言葉による魔術、言霊術。
それともう一つ。魔法、と区分するには難いが、区分するのだとしたら第三魔法に属するであろう魔術体系『眼力』。
基本は他の魔法と同じ、先天性で得るものだが、まれに後天性で得ることもある。あまりにも範囲が広すぎるため、眼の力、という以外に区分の方法がない。
例として、障害のない限り永遠と遠くまでを見渡せる千里眼。本来の視界の限界を超え、三百六十度全方向を察知できる白眼。そして……
ファンタジー小説やRPGに登場する、魔道書を片手に持った魔道士?
平安の時代に魑魅魍魎(ちみもうりょう)を祓(はら)った陰陽師?
この世界が誕生してから今日まで一瞬でも存在した魔法の数を数えようとしても、おそらく無理なことだろう。それぐらい、魔法というものは多く流儀が存在した。
魔法を区分するとき、まず初めに三つに分かれる。
イギリスやローマを中心にし、神を崇めること、礼拝をその基礎として誕生した魔術体系『西洋魔術』。
こちらは自然界に宿る『魔力』を操作し、自然界そのものを力とする魔術体系である。
代表的なものは、最もその歴史が浅く、様々な魔術から利便性のあるものを選りすぐって一つの魔術とした最もポピュラーな魔術、杖という媒体を使って魔力を簡易に操作する、いわゆる黒魔術。他には、ウィッチクラフトと呼ばれる、箒に乗って空を飛び、薬草を調合し魔法薬を作る、風と水の魔術、魔女術などがある。
一方それと相反し、中国、日本を中心として広く伝わった、魔を祓い清め、魔の力を借りる、退魔、呪詛を基盤とした魔術体系『東洋呪術』。
こちらは前記の通り魔物や呪いといった負の力を重要とする。その時用いるのは自然の力ではなく、人間の内に秘めたる『気(または気道)』(一部では『鬼(または鬼道)』と呼ばれる場合もある)である。
例えば巫女術や神道などではこれを祓いその反発力を利用し、例えば呪いや死霊術ではこれを利用する。
最後の一つがこのどちらにも属せず、どちらにもあるはずの『呪文(スペル)』の類がない魔術体系『第三魔法』。
例を挙げるなら錬金術。目的もなく自然と生まれた、言葉による魔術、言霊術。
それともう一つ。魔法、と区分するには難いが、区分するのだとしたら第三魔法に属するであろう魔術体系『眼力』。
基本は他の魔法と同じ、先天性で得るものだが、まれに後天性で得ることもある。あまりにも範囲が広すぎるため、眼の力、という以外に区分の方法がない。
例として、障害のない限り永遠と遠くまでを見渡せる千里眼。本来の視界の限界を超え、三百六十度全方向を察知できる白眼。そして……

