「なんだようっせぇなぁ」
「言っておくけどわたしは“本物の”魔法使いなの。だからこんなふざけた連中にかまっていられるほど暇じゃないのよ。わたしはあんたのその眼のことが知りたいだけなの。わかった!?」
麟紅に思いっきり顔を近づけて睨みをきかせた。が、普段から不良とのケンカ慣れしている麟紅にとってはそんなのただのツンデレの怒りの表現程度にしか見えない。
あのなぁ、と口を開きかけた麟紅の変わりに藍奈を抑えたのはその様子を今まで見ていたカーキーであった。
「椿、お前、今年この学園に編入してきたってな」
「そ、そうよ。なれなれしく呼び捨てしないでくれる」
「ふ~ん、ウェールズか?」
「な! そ、そうよ」
「ほほ~、どおりで」
何のことだかさっぱりわからない。周りを見ても、二人以外に話の中身がわかっているのは璃寛ぐらいのようだ。
「お前、何の魔法使いだ?」
「だ、誰が言うもんですか! そうね、知りたいんなら、ちょっとやり合ってみる……?」
藍奈の目が、静かに細められた。
カーキーはその視線を静かに受け止め、ガシガシと頭をかいた。
「表に出ろ。“本物の”魔法使いってのを見せてやるよ」
玄関のほうへ親指をむけ、その方向へカーキーは歩いていった。藍奈もそれについていき、茜、紫音、常磐、麟紅の順でそれについていく。後に残った朽葉は璃寛に向けてやれやれと手を上げると、麟紅の後についていった。
「あんまり傷を負わせるのは好きじゃねぇ。少しでも傷を負わせたらそれでゲームセットといこうぜ」
「魔法使いのくせに傷を負わせるのが好きじゃない?なめてるの?」
さっさと庭の中央付近にいくカーキーに対して藍奈は思いっきり舌を突き出した。
その藍奈を、璃寛が呼び止めた。
「椿殿、君の実力は知らないが、あまりカークをなめないほうがいい。やるなら本気でやったほうが身のためだ」
藍奈はその璃寛を一瞥し、鼻で笑って庭の中央へ向かった。
「言っておくけどわたしは“本物の”魔法使いなの。だからこんなふざけた連中にかまっていられるほど暇じゃないのよ。わたしはあんたのその眼のことが知りたいだけなの。わかった!?」
麟紅に思いっきり顔を近づけて睨みをきかせた。が、普段から不良とのケンカ慣れしている麟紅にとってはそんなのただのツンデレの怒りの表現程度にしか見えない。
あのなぁ、と口を開きかけた麟紅の変わりに藍奈を抑えたのはその様子を今まで見ていたカーキーであった。
「椿、お前、今年この学園に編入してきたってな」
「そ、そうよ。なれなれしく呼び捨てしないでくれる」
「ふ~ん、ウェールズか?」
「な! そ、そうよ」
「ほほ~、どおりで」
何のことだかさっぱりわからない。周りを見ても、二人以外に話の中身がわかっているのは璃寛ぐらいのようだ。
「お前、何の魔法使いだ?」
「だ、誰が言うもんですか! そうね、知りたいんなら、ちょっとやり合ってみる……?」
藍奈の目が、静かに細められた。
カーキーはその視線を静かに受け止め、ガシガシと頭をかいた。
「表に出ろ。“本物の”魔法使いってのを見せてやるよ」
玄関のほうへ親指をむけ、その方向へカーキーは歩いていった。藍奈もそれについていき、茜、紫音、常磐、麟紅の順でそれについていく。後に残った朽葉は璃寛に向けてやれやれと手を上げると、麟紅の後についていった。
「あんまり傷を負わせるのは好きじゃねぇ。少しでも傷を負わせたらそれでゲームセットといこうぜ」
「魔法使いのくせに傷を負わせるのが好きじゃない?なめてるの?」
さっさと庭の中央付近にいくカーキーに対して藍奈は思いっきり舌を突き出した。
その藍奈を、璃寛が呼び止めた。
「椿殿、君の実力は知らないが、あまりカークをなめないほうがいい。やるなら本気でやったほうが身のためだ」
藍奈はその璃寛を一瞥し、鼻で笑って庭の中央へ向かった。

